Oral Surgery 口腔外科

お口のなかの外科治療は「口腔外科」へ

口は顎の骨、噛んだり口を動かしたりする筋肉、脂肪、粘膜、歯、唾液を作る唾液腺顎の関節と生活の質に関係する様々な組織が入り組んでいる非常に複雑な体の一部です。

そこには、各々の組織から発生する様々な病気が発生する一方、全身の病気や不具合の症状として発生する病気もあります。これを適切に診断するためには、豊富な臨床経験と正確な診断能力が必要です。

口腔外科

歯の移植

親知らずなどを移植して失った歯を補う治療法です。
自分自身の歯を移植するため、拒絶反応などの副作用が少なく、高い成功率が期待できます。

歯根のう胞の治療

虫歯の悪化によって虫歯菌が歯根の先端まで達してしまうと、歯根の外にまで悪影響がおよんでしまいます。この場合は、歯肉を切開して患部を切除するような外科治療を行います。

腫瘍(良性腫瘍・悪性腫瘍)

顎口腔領域の軟組織や顎骨に発生する腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があります。良性腫瘍にはエナメル上皮腫、角化嚢胞性歯原性腫瘍、歯牙腫、線維腫、血管腫などがあり、悪性腫瘍には癌腫、肉腫、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、悪性唾液腺腫瘍などがあります。悪性腫瘍の大部分は癌腫で舌がん、歯肉がん(下顎歯肉がん、上顎歯肉がん)、口底がん、頬粘膜がんが多くみられます。 この領域の悪性腫瘍は咀嚼(そしゃく:噛み砕くこと)、嚥下(えんげ:飲み込むこと)、発音などの機能に関わる疾患でその治療には機能の温存のみでなく整容的な面を考えた治療が必要です。そのため腫瘍切除後には機能的・形態的再建手術が必要になる場合もあります。

口腔顎顔面外傷

口腔顎顔面外傷は顔面皮膚や口腔粘膜などの軟組織の損傷だけにとどまらず、歯の損傷・上顎骨・下顎骨・顎関節突起・頬骨・頬骨弓・鼻骨など顔面を形成する骨の骨折を伴う場合が多くみられます。その結果、噛み合わせの機能まで損なうことがあります。口腔外科では外見の損傷だけでなく、噛み合わせなどの機能の回復を重視した治療を行います。

顎関節疾患

顎関節症は歯科の三大疾患の1つともいわれ、顎運動時の疼痛、開口障害、関節雑音などの症状を伴う顎運動機能の障害を特徴とし、口腔内にスプリント(マウスピースに似た装置)を装着したり、関節腔の洗浄などの治療を行います。その他にも、顎の関節の先天異常および発育異常、脱臼、骨折などの外傷性病変、リウマチによる関節炎、変形性関節症など多くの疾患があります。これらの顎関節の疾患を治療いたします。

口唇裂(こうしんれつ)と口蓋裂(こうがいれつ)

出生時、口唇や顎、口蓋にさまざまな程度の裂がみられるもので、体表の先天異常の中で最も代表的なものです。哺乳障害、顎発育障害、言語障害、聴覚障害、その他の先天異常の合併などに対して患児の成長発育に沿った外科的療法、言語療法、顎および歯列矯正治療などの一貫治療を行い、先天異常によって生じた外見や噛み合わせなどの異常を回復する治療を行います。

顎変形症

顔の変形(ゆがみ、ねじれ)と、噛み合わせの異常を起こしている状態、いわゆる「受け口」や「出っ歯」などです。手術(骨切り術)と矯正歯科治療の併用により、良好な咬合の獲得と顔の変形などの審美的改善を行います。

歯の欠損症

大切な歯を失った場合に顎の骨に人工の歯根・インプラントを埋め込み、その上に人工の歯をつくります。失った歯の修復法として、従来はブリッジや入れ歯を入れることにより機能を補ってきました。しかしこうした代用物には、隣の健康な歯を削らなければならない、上手く噛めない、違和感がある、食べられないといった問題がありました。インプラントなら天然の歯とほとんど同じ感覚で噛むことができます。

院長からのメッセージ

お口の中のできものなどを扱う口腔外科領域は歯科の中でも特殊な分野です。 私院長は、長く研鑽を積んでいますが、難しい症例に関しては、さいたま赤十字病院やさいたま市立病院、日本歯科大学、東京医科大学など多くの医療機関と連携をしておりますので、ご安心して受診いただければと思います。